海外へ転勤が決まり、いよいよ準備をしなくてはいけない。となると、やることはたくさん出てきます。
引っ越し業者の選定から始まって本人やご家族の渡航手続きや、取引先へのあいさつ回り、挨拶状の発送など、本当にたくさんの作業が待ち受けています。
そんな中でも、家族の一員であるペットのことは、かなり心配です。果たして一緒に連れていいけるのか、と言うところから始まって、どうやったら連れていけるのか、連れていくためにはどんな手続きが必要なのか、などなど、気になることはたくさんあります。
大切な家族の一員、ペットを連れて海外へ引っ越す場合について解説します。
そもそも動物を海外へつれていける?
そうですね、まずここが問題になります。でも、普通にペットとして飼育されているような、犬や猫などは大丈夫です。
また、相手国によって連れていける動物の種類は決まっていますから、この辺は要確認と言うことが必要になります。
例えば犬だったらどんな犬種でもOKなの?
これには相手国や地域の問題もありますが、航空会社によって受託を拒否されるケースがあります。
短鼻犬種と言う犬種がそれで、例えばブルドッグやパグ、それにフレンチブルドッグなどがこのケースになります。
理由としては他の犬種よりも気管が短いため、気圧や湿度、温度などの影響を受けやすいので、健康被害が出てしまったり、時には生命の危険があるからと言うことです。
それと、土佐犬は日本の法律で海外に送ることが禁じられていますから、可哀想ですが連れていくことはできないです。
どうやって目的地まで連れていくの?
方法はふたつです。ひとつは航空荷物扱い(エアカーゴ)で、飼い主とは別便で現地に送る方法です。狂犬病などの流入リスクを回避するためです。
もうひとつは手荷物扱い(ハンドキャリー)として、飼い主と同便で現地に連れていく方法です。
ハンドキャリーにも二通りあって、ひとつはトランクやスーツケースと一緒に、機内預け荷物とする方法です。この場合は、客室キャビンと同じ気温・気圧に調整されている、ペット専用スペースに入ることがほとんどなので、少しは安心です
もうひとつは、ペットインキャビンと言って、飼い主と一緒にキャビンに入るケースです。大切なペットの健康状態を常に確認できるので、かなり安心感は高くなりますし、ペットへの負担も他の方法に比べるとかなり少なくなります。
ただしこれには、キャリーケースの大きさや仕様などの制限がありますから、あらかじめ確認が必要になります。残念ですが、中型犬や大型犬をペットインキャビンにすることは、ほとんど無理です。それと、最近はペットインキャビンを認めないと言う航空会社も増えていますから、この点も事前確認は必要になります。
ペットを連れていくのにはそんな手続きが必要なの?
相手国や地域によっても違いはありますが、かなり煩雑だと思っていてください。むしろ、車やバイクの方が、ある意味では簡単です。
なぜかと言うと、ペットは生き物なので検疫と言うことが求められているからです。また、動物の種類によっても検疫方法は違いますから、農林水産省動物検疫所サイトなどで確認することをお勧めします。
直接話をした方が分かりやすいと言う方は、電話相談も受け付けていますから、電話をしてみるといいですね。
事前確認のポイントはなに?
例えばアメリカに連れていくとした場合ですが、出国の際に日本の法律に従って出国の条件を満たしていること。移動に際して、利用する航空会社のペット飛行機利用の基準を満たしていること。最後に、アメリカに入国するときに、アメリカの法律に則った入国条件を満たしていること。この三つがポイントです。
こういったことも、農林水産省動物検疫所サイトで教えてくれますから、相談してみることをお勧めします。
あと、料金ですが、引っ越し先の国や動物の種類などで変わってきますから、ペット移送業者や航空会社に確認を取った方が良いと思います。