住環境を変えて仕事に集中したいから、現在の都市から少し田舎に引っ越そうと思っている。そこで、候補地をいくつかあげていろいろ調べてみたら、ガスがプロパンガスだと言うことが分かった。
いままで、プロパンガスを使ったことがないので、まったく知識がない。いったい都市ガスと何が違うのか、危険性はないのか、環境に対してはどうなのか、まったく何も知らないし料金的にも違いがあるのかどうかも知らない。
ここまで極端ではないにしろ、都市ガスしか使った経験のない人でしたら、たぶん似たようなことはあると思います。
実際に都市ガスとプロパンガスの違いなんて、考えたこともないと言うことが普通だからです。
そこで今回は、都市ガスとプロパンガスの差、特に料金的な問題について、お話をしていきます。
そもそも都市ガスとプロパンガスってどう違うの?
ではまず、都市ガスとプロパンガスの仕様の違いなどを、お伝えしていきます。
まず都市ガスです。料金は公共料金ですから、変動はありません。導入時のコストは有償です(配管距離によって違います)。二酸化炭素の問題に対しては、比較的クリーンです。カロリーは1立方メートル当たり11000Kcalです。主な原料ですがメタンが主原料の天然ガスで、災害時の復旧には1〜2ヶ月程度かかります。
プロパンガスですが、料金は自由料金で、導入時のコストはありません(無償貸与)。二酸化炭素は同じように比較的クリーンです。1立方メートル当たりのカロリーは24000Kcalで、原料はプロパンやブタンなどの液化石油ガスで、災害時の復旧はだいたい1週間程度です。
実際の料金ってどんな感じなの?
関東のある地域の料金ですが、月に20立方メートルを使ったと仮定した場合、都市ガスの立方メートル当たりの単価が314円ですから、ガス使用料が6280円。それに基本料金が950円かかるので、合計7230円と言う料金が算出できます。
プロパンガスは平均的に立方メートル当たりの単価が513円ですから、ガスの使用料は10260円で基本料金が1595円かかりますから、合計で11855円と言う計算になります。
この計算でいくと、プロパンガスの料金は都市ガスのおよそ1.6倍と言う、脅威的な価格になっていることが分かります。
プロパンガスって本当にガス代が都市ガスの1.6倍もかかるの?
実際にはそこまではかからないことの方が多いです。なぜかと言うと、プロパンガスのカロリーは都市ガスの2.18倍あるからです。
と言うことは、例えばお風呂を沸かすのにプロパンガスが1立方メートル必要だとすると、都市ガスは2.18立方メートルを必要とするからです。これは、給湯器などにも当てはまります。
これも実際にはここまでの開きはないと思いますが、あくまで計算上のことになります。しかし、同じ条件で使うのでしたらプロパンガスの使用量の方が、絶対量としては少なくなることは事実です。
と言うことは、実際に支払うガス料金は、都市ガスの1.6倍にはならないと言うことになります。つまり、支払わなくてはいけないガス料金は、都市ガスと比べてみてもそれほどまでに大きな差にはならない、と言うケースが多いようです。
よく引っ越してからプロパンガスになったとたんに、ガス代が跳ね上がったと言うことを言う人もいますが、引っ越しと同時に何かガスを使う条件が変わっているケースもあります。たとえば、電気のルームエアコンをガスルームエアコンにしたとか、暖房をガスにしたとかなどを計算にいれていないことがあります。
むしろガス持っているカロリーベースで計算をすると、都市ガスとプロパンガスの間には、発生するガス代に逆転現象が起きてしまっても不思議はないと言うことになります。しかし、実際にはなかなか計算通りにはいきません。
このような計算は、あくまでも机上の空論的な部分がありますから、実際の支払金額とは乖離のあることも考えられます。あくまでも参考と言うことにしてください。