引っ越しを機会に、なにかを始めようとか、なにかを置いてみたいという思いのある人は、結構多いと思います。
駅までの通勤路の途中に料理教室があるので、通って料理を本格的に覚えたいとか、駅前にアスレチッククラブがあるから入会したいとか、いろいろです。
それに、観葉植物を置いてみたいとか、運勢を強くするために招き猫を置いてみたいなどと言うこともあるかと思います。
でも、招き猫ってどこに置けばいいのか分からないし、変なところに置いてしまうと、かえって運勢が悪くなるということはないのかな、などと考えてしまうこともあります。
今回は、招き猫をどこに置いたら運勢がよくなるのか、運を呼び込めるのかと言うことについて、お話をしていきます。
そもそも招き猫ってどんなものなの?
招き猫の言い伝えにはいろいろありますが、ふたつの有力な説があります。
ひとつは、東京都世田谷区にある豪徳寺というお寺が発祥だと言う説です。
江戸時代に彦根藩の二代目藩主である井伊直孝が鷹狩りに行った帰りに、豪徳寺の前を通りかかると、住職の飼い猫が門前で手招きをするようなしぐさをしていたので、立ち寄って休憩をすることにしました。
井伊直孝の一行が、住職の淹れてくれたお茶を飲んでいると、急に激しい雷雨になってしまったと言います。直孝一行は、こうして猫のおかげで激しい雷雨にうたれることをまぬがれたと言います。
おなじ豪徳寺説にも異説があって、降り始めた雷雨を避けるために、直孝が一本の木の下にいた時、やはり猫に招かれて移動した直後に直孝のいた木に雷が落ちたと言います。このため、危うく直孝は死をまぬがれたという言い伝えです。
ふたつめは、やはり江戸時代のことで、江戸の浅草に住んでいた老婆があまりの貧しさのために、飼っていた猫を手放したのですが、ある晩夢枕にその猫が現れて「自分の姿を人形にしたら福を授かる」といったと言います。
老婆は猫の言う通りに今戸焼で猫人形を作って、浅草神社の鳥居横で売り始めたら、すぐに評判になり、老婆はその後貧困から抜け出すことが出来たと言う、言い伝えです。
なるほど、では部屋のどこに置くと運を授かることが出来るの?
招き猫は人が大好きで、人に見られていたいし、人に可愛がられていたいと言いますから、やはり人が多く出入りをする場所や、人が多く集まる場所が適切な置き場所だと言います。玄関や、リビング、それにダイニングなどが、部屋の中では良い場所になりますね。
逆に人が少ない場所に置くと、招き猫が寂しがるのでよくないと言われています。
置くときに注意しなくてはいけないこととして、人の目線よりも招き猫の目線が上になるようにすることです。
運を呼び込むと言う意味ではなく、ファンシー系の置物としての場合には、目線の高さは関係なく置いてもかまいません。
それと、縁起物としておく場合ですが、もうひとつの置き場所として神棚と言う場所も、適切な置き場所だと言います。
ほかに注意することってないの?
置き場所のほかに注意することとして、ご利益の期間と言うことがあります。
ダルマや熊手は一年が、神社やお寺で手に入れた招き猫は二年がご利益の期間だと言われています。
それ以外のところで手に入れた招き猫は、特にご利益の期間と言うものは無いと言いますから、ずっと置いておくことも可能だと言われています。
神社やお寺で手に入れた招き猫は、ご利益の期間が過ぎてしまったら、手に入れたところにお返しすることが良いと言われています。間違えても、ゴミとして出してしまわないようにしましょう。