引っ越しの作業は、かなり煩わしく手数のかかるものが、結構あります。中でもかなり手数がかかる作業として、荷物の梱包があります。
いちいち、物を一点ずつきちんと段ボールに入れなくてはいけません。洋服のようなものは、なにも段ボールにいれずに、別に袋に詰め込んでもいいんじゃないかなって、なんとなく思ってしまいます。
同様に、子供さんの縫い包みフンワリしたお人形さんなどのように、押しても壊れそうもないし、いったん潰れても圧迫から解放されるともとに戻るようなアイテムって、段ボールではなくても良いように思います。
こういった物も含めて、なんとなく袋詰めにしても良いように思うのですが、なぜか引っ越し業者は段ボールに入れるように言ってきます。なぜ、荷物の袋詰めは駄目で、段ボールなのかと言うささやかな疑問が湧いてきます。
そこで、今回は荷物の梱包に、なぜ段ボールを使わなくてはいけないのかと言うことと、ちょっと危険な荷造りについて、お話をしていきます。
荷物の袋詰めが駄目な理由ってなに?
なにも入っていないときの袋は、案外丈夫なものもたくさんあります。しかし、いっぱい物を詰め込んだ袋は、案外弱いものです。
荷物がいっぱいに入っている袋を運んでいるときに、ちょっと尖がったものに触れてしまうと、簡単に穴が開いてしまいます。それに気づかずに、強引に引っ張ったりすると、今度は簡単に裂けてしまいます。そうなったら中身はこぼれ出てしまい、梱包の役割をしなくなってしまいます。
次に、持ち上げようとした場合グニャっとしてしまい、重ねることが難しいと言う問題がある場合もあります。
それと、大きさがバラバラになってしまい、上手に隙間なく積むことが難しいと言うことがあげられます。
ザックリですが、こういったことがあるので、引っ越し業者は袋の梱包を嫌がります。
それでは段ボールの利点はなに?
まず、トラックの荷台の大きさが決まっていることと、荷台自体の形が四角いことがあげられます。
決まった大きさの荷台に無駄な空間を作らずに、隅から隅まで上手に利用するためには、段ボールのような四角い形がピッタリト言う理由があります。
このため、隙間をたくさん作ってしまう袋詰めよりも、段ボールの方がたくさんの荷物を詰めると言う、大きな利点があります。これは、一台のトラックでどれだけ多くの荷物を運べるか、という点にかかわってきますから、引っ越し料金に直接関係してきます。
つぎに、段ボール自体の強度がある程度あり、圧迫されても中の荷物を守ってくれやすいことがあげられます。これが袋だと、圧迫さてしまうと中の荷物は簡単に壊れてしまうケースが多いのですが、段ボールだとこんな場合でも中の荷物を守ることが可能だからです。
余談になりますが、段ボール構造は「ハニカム構造」と言われる形式で、その強度は物理学的にも証明されていています。このため、軽量・高強度を必要とするレーシンカーの基本構造は、ちょっと前まで「アルミハニカム」という物を使っていたぐらいです。
荷物少ない場合は袋詰めでもトラックに積み切ることが出来るから、別にかまわないだろうと思いますが、荷物を運ぶ引っ越し業者にとっては、荷物を破損するリスクが非常に高くなるので、やはり段ボールを指定しています。
袋詰めではなく、引っ越しの梱包には多少の面倒はあっても、段ボールを使うことが結果的には自衛策にもなることを理解しましょう。
危険な荷造りってどんなの?
まず、段ボールの底面を組み立てただけで、ガムテープでしっかり止めていないことです。中の荷物が軽い物だけだったら無事かもしれませんが、少しでも重量のあるものだと簡単に底が抜けてしまい、荷物が落下して壊れてしまいます。
次に、本などを紐掛けだけでまとめているケースです。よほどうまくやっておかないと、運んでいる最中に解けてしまうこともあります。また、本が剥き出しになっているため、大切な本に傷がついてしまうことも考えられます。
あと、危険というわけではないのですがダメな荷造りとして、段ボールから衣類の端っこなどがはみ出しているケースがあります。これは、なにかに引っかかったりした場合には、簡単に切れてしまいます。
荷造りはしっかり、確実にやっておきましょう。