日本人は「特典」とか「限定」とかに弱いといわれますが、
引っ越し業界でも様々な特典を用意している業者がありますね。
例えば一番分かりやすいのでいえば、「早期割引特典」などでしょうか。
引っ越し予定日の60日前までに予約をすれば、
引っ越し基本料金を30%カット、とかそういうものです。
その他にも、ネットから予約をすれば・・・とか
○月から○月までの特別期間に引っ越しをすれば…とか
実に様々な特典があります。
・・・が、こうした「特典」は全然大したことありません。
実際問題、特典は「基本料金50%割引」ですが、
基本料金が半額になったところで、全体の金額が5割引になるわけではありません。
だいたい引っ越しの料金は、
階数料金や資材費、作業費、オプションなどが料金の大半を占めています。
見積もり書を見ればそのからくりにも気づくことでしょう。
これに対し、値引き交渉ならやり方次第で
引っ越しの全体の料金を5割引にすることだってできます。
また業者の特典を使うと、逆にデメリットを被ることもあります。
特典を使うと業者の選択肢が狭まる!?
全部が全部そうとは断言できませんが、
業者が宣伝している「特典」は基本的に業者が得をするようにできています。
まず、特典を使うと、パックやオプションに制限がつくことがあります。
「この特典は○○パックのみご利用いただけます」
「その他オプションとの併用はできません」
というのは定型文ですからね。
特典に魅力を感じて連絡したはいいものの、
結局使えずじまいという人も多いので注意してください。
その他にも、特典を使うと値引き交渉がしづらいというのもあります。
特典を使っての引っ越しは定額プランのようなもので、
「そもそも安くしているのだから、これ以上の交渉には応じられません」
と業者に言われるのがオチです。
ですが、そもそも業者が最初に提案してくる料金は、
相場よりもはるかに高いものです。
経験がある人なら分かるかもしれませんが、
最初に見積もりを出されて、「え?高い・・・」という表情をしただけで、
すぐ会社に連絡しだして、2割・3割引になった、というのはよく聞く話ですからね。
つまり特典というのは最初から安くしようと思ってる分を、
先に割り引いて提示する代わりに値引き交渉はさせません、
と言われているも同然です。
特典につられすぎると確実に損をします。
自ら安い業者の選択肢を潰すことにもなりかねないので、
特典から業者選びをしないようにしましょう。